２／１１ 風鈴（きせつはずれの）

チリ～ンチリ～ンと寒い夜風に吹かれて
季節外れの風鈴の音がどこからか聞こえるときがある。

涼しげな音色をこの季節に耳にするのは
さらに寒さが増すように感じる。

出しっ放しにしている人に『夏が終わったらしまえよ～』とも思いたくもなるだろう。
でもそう思えば自分の中で、
そういうことも『正しいか間違っているか』をジャッジしなくてはならない。

つまり些細なことでも『白か黒か』になり、グレーゾーンがなくなる。
同時にそれはストレスにもなる。

風鈴を片付けなかった人がどうこうではなく、
風鈴は季節に関係なく、ただそこにあって、いつものように風が吹いているだけ。
風鈴も風も音も何も悪くない。
ジャッジする必要もない。

そう思うと何一つ悪いことなんてないし、
黒なんてジャッジする必要もない。

こんな寒い日に
『この季節を乗り越えたら春がきて夏が来るんですよ。
寒い日ばかりじゃないんだよ』と
希望を持たせてくれる季節外れの音色。
季節外れのお知らせ。

そう思うと何事も意味があり、ありがたい。

この世はジャッジばかりでなく
感謝することに満ち満ちている。

ありがてぇなぁ。

合掌。

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