「あなたの心の中には誰が住んでいますか?」 「あなたの心の家主は誰ですか?」 こんな質問されると、「何言ってるん?」と、 少し不思議に感じるかもしれません。 自分の心には当然、自分自身が住んでいるはずです。 そう思うのが自然なことでしょう。 ですが、私たちは日常の中で、 無意識のうちに“自分以外の誰か”に心のスペースを明け渡してしまっていることが、 実はとても多いのです。 たとえば、職場で苦手な上司がいるとします。 (嫌な同僚でもかまいません) その人に言われた嫌味や、無視されたときの空気、 何かにつけて否定されるあの感覚。。。 仕事が終わって自宅に帰っているはずなのに、 頭の中ではその人の言動がぐるぐると再生され続け気分がよくない。。。 眠ろうとしても胸がザワつき、神経も高ぶって心が休まらない。。。。 嫌かもしれませんが、 このとき、あなたの心の中には、 その上司がちゃっかり足を伸ばして居座っているのです。 あるいは、街で理不尽な態度を取られたときや、 ネットで傷つくようなコメントを見たとき。 相手は顔も名前も知らない“誰か”であっても、 私たちはその相手の言葉を、態度を、 心の中で反芻してよくない気分が続く。。。 実際にはもう会うこともないかもしれない どこの誰かもわからない人なのに、 その記憶があなたの心にしっかりと根を張り、 気づけば日々の感情にまで影響を与えてしまうことってありますよね。 心というのは目に見えるものではありませんが、 たとえるなら大切な“住まい”のようなものです。 神棚でいうなら”お社”です。 あなたの心は、あなたが毎日過ごす、 最も身近で最も神聖な空間です。 そこに誰を住まわせているか、誰を居座らせてしまっているかで、 日々の感情の質は大きく変わります。 誰かのネガティブな言葉や態度にずっと心が縛られているというのは、 まるで自分のリビングに泥だらけの靴でズカズカと上がり込まれて 居座られているようなものです。 あなたの大切な心に、なぜそんな失礼な存在を招き入れているのでしょうか? 私たちは、「記憶」や「感情」を無意識のうちに反復することで、 その人を心に“住まわせ続けて”しまうことがあります。 ここで大事なのは、怒りや悲しみの感情を持つこと自体は悪くないということです。 人間ですから、嫌な思いをすれば心が波立つのは当然です。 でも、それを何日も、何週間も、あるいは何年も、 心の中に置き続けてしまうことが、あなた自身のエネルギーを奪っていくのです。 そのような場合、イメージでいいので、こんな場面を想像してください。 あなたは自分の心の玄関を開けて 居座り続けている人にこう言うのです。 「迷惑なのでどうぞお帰りください」もしくは 「不審者はここから出てください」と。 心の中に住む人を選べるのは、あなた自身です。 そして、家主は他の誰でもない、あなた自身です。 あなたのことを心から応援してくれた人、 困っているときに手を差し伸べてくれた人。 思い出すだけで温かくなるような言葉をくれた人。 そんな人たちの存在を、あなたの心のリビングに 迎え入れてみてください。 彼らの温もりや優しさを何度も思い出し、 その人の気配を心の中で大切にしてみてください。 すると、不思議と感情が整い、 物事の受け止め方にも変化が生まれます。 怒りや悲しみの波がやってきても、 それに呑まれるのではなく、静かに見送る力がついてくるのです。 見えない世界観では、「思念は波動である」と言われます。 あなたの心にどんな波動を持った人を住まわせているかで、 あなたの人生全体の波動が変わっていきます。 現実世界においても、心に余裕がある人、 穏やかな人、魅力的な人というのは、 やはり心に良い住人たちが住んでいるものです。 だからこそ人を惹きつけ、良き縁を呼び寄せるのです。 だからこそ、日々、心の中を見渡してみてください。 「あれ、この人、心に居座れ続けられたら嫌やな」と思ったら、 そっと見送ってあげてください。 「あの人の優しさが今欲しいな」と思ったら、 温かい記憶を呼び寄せて心に招き入れてください。 あなたの心に、あなただけを住まわせ、 愛したい存在、また会いたい人だけを住まわせる。。。。 これが、自分の人生を整えていく第一歩です。 自分の家や部屋に誰を招き入れるか、 入れたくないかははっきりするはずです。 それをあなたの心にも同じようにしてあげてください。 ──────────── 岸田天道のHPはこちら↓↓
by hal-min
| 2025-05-09 02:37
| こころ
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